「西東京市長立候補予定者の話を聞く会」リポート

開会

酒匂一雄氏

清水君枝氏

末木達男氏

保谷高範氏

目　次　趣旨説明抱負　第1部　テーマ別質疑応答　　(1)ごみ　(2)福祉　(3)教育・子育て　(4)街づくりと環境　第2部　フリーテーマ　まとめ

○文中の敬称は省略させていただきました。
○リンクは自由です。
○「転載元のオリジナルURL（http://www5.justnet.ne.jp/~idobata/shicyosen/）を明記し、文章内容を一切変更しない場合」の転載等は一切自由です。

西東京市長選挙立候補予定者の話を聞く会　(要旨)
日時：2001年2月4日（日）10時～13時30分
場所：西東京市保谷公民館視聴覚室
共催団体（五十音順）：
　学童クラブ連絡協議会事務局
　ごみゼロを目指す市民の会
　市民自治井戸端会議
　情報公開を学ぶ会
　情報ステーション２１
　青嵐中学校保護者有志
　田無ミドルの会
　都市計画道路3･4･7を考える会
　西東京市民オンブズマン委員会
　西東京市民連絡会
　東伏見小学校保護者有志の会
　ふみだし会
　保谷市障害者自立・社会参加支援センターを作る住民の会
　保谷市障害児就学前教育をすすめる会
　保谷第一小学校子供を考える会
　保谷中学校保護者有志
　緑・住環境どうなる、保谷3･4･6道路ちょっと待ってよの会
出席立候補予定者（五十音順）：
　酒匂一雄、清水君枝、末木達男、保谷高範
総司会：柳田由紀子

プログラム
趣旨説明
抱負
第1部　テーマ別質疑応答
(1)ごみ
(2)福祉
(3)教育・子育て
(4)街づくりと環境
第2部　フリーテーマ
まとめ

　趣旨説明：柳田
　今日は市民団体17団体が呼びかけた。1月21日に保谷市と田無市が合併し、新しい市長を選ぶ選挙が2月18日に予定されている。新しい市長は西東京市のｸﾞﾗﾝﾄﾞデザインをどう描いていくのか、リーダーシップをどうとってどうそれを実現していくのか。市民も注目している。私たちは日本の首相は直接選べないが、首長は選べる。これが地方自治だ。選ぶ時の判断材料となるように、私たちの抱えている問題を直接ぶつけて、4人の皆さんが新しい市をどのようにつくっていかれようとしているのかお伺いしたい。そういう機会として今日の会を設けた。4人の方には針のムシロに座ったような感覚かもしれないが、3時間30分少し長い時間になるが、耐えていただくことも市長の資質に必要ではないかということでお願いしたい。
　進行については、まず5分間抱負を語っていただく。
　第1部は私たちが予め用意した質問を4項目に別けてお聞きする。
　午後はお手元にお渡しした質問用紙に書かれた質問を係が整理して質問していく。公平性を期するために時間に厳しくし、皆さん均等にお答えいただく。予定時間を終えたら合図する。スムーズな運営のために拍手禁止、携帯は切ってほしい。
　立候補予定者の紹介。左から五十音順に座っていただいている。酒匂一雄さん、清水君枝さん、末木達男さん、保谷高範さん。

　では抱負を5分間づつ。
　酒匂：トップバッターと言うことで光栄。いい機会を与えられてさすが西東京市だと思う。4点抱負として述べる。一つは、保谷も田無もこういう自分たちで市政をつくっていこうという自治の精神、憲法の理念を大事にする、平和、人権、教育、福祉、環境を大切にする、まさに今日の集会に現れているような中で革新の風土が出来てきた。それが今、少しないがしろにされてはしないか。それを取り戻し、21世紀にふさわしい形で発展させていきたい｡　革新と保守と言うのは時代遅れではないかと記者会見で言われたが、そんなことはない。革新というのは憲法で謳われた理念をどれだけ市政の中にいかしていくか。そのことが今、問われている。国レベルで、いま憲法を変えていこうという大きな流れの中で、教育を受ける権利とか、一人一人が人間らしく生きていく権利とかを取り戻したい。最近旧保谷市の先生方と会う機会があったが、ある先生が「子どもの集金袋に書く欄が増えてきた。都丸市政のときはこんなに徴収されなかった。」ということを紹介した。また、介護保険料の減免も切実な問題だ。保谷に出された陳情を読んだが、今まで夫婦の年金で暮らせた。介護は無料だった。しかし今度は、介護保険料はとられる、さらに利用料がとられる。84歳の夫の利用料が10800円かかると年金だけでは食って行けない、という声もある。こうした問題を大事にしたい。
　次に今度の選挙で、合併後の新市の中身をどう創るのかが問われている。合併にいたる過程で、10年間で589億円の新市建設計画ができている。それに伴い20年間に約409億円の借金をして返していく。さらにその70%、862億円を何とかしなくてはならない。そのお金をどう使うか。大規模開発ではなく、道路が狭い、公園が足りないという身近な地域に作っていく。地元の産業に還流していくようにしたい。そのためにみんなで参加し、地域ごとに街づくりワークショップをし、町内会に原案を示し、街づくり市民委員会を立ち上げる。実質的な市民参画でやっていく。明るく育ち、生き生き元気に暮せる街を実質化したいと思っている。

　清水：保谷の皆様には初めてで、今日の機会を心から楽しみにまた大切にしている。自己紹介を兼ねて抱負を語りたい。1952年生まれ、48歳。旧田無市民でまだ12年しか住んでいない新住民。越してすぐ友人が市議会に立候補して以来、社会参加、政治参加に関心をもち始めた。当選後も見守らなくてはならないと言うことで、議会傍聴をおそらく1回もはずさずしてきた。専業主婦という立場だったのでできた。
　その中で自分の大きな行動だつたと思うのは、田無末木市長を被告に裁判を行った。議員の第２報酬である市政調査研究費で、領収書も無い、存在そのものを知らなかった。それがバブル期に、知らないうちに20万円から30万円にアップした。情報公開が叫ばれている中でこんなことが起こっていいのかと言うことでまず監査請求した。行政内部で監査が行われていることをたてに拒否されたので行政裁判を行った。結果的には敗訴だったが、私だけでなく、闘う市民たちが、不透明な市政調査費（議会対策費とも呼ばれているもの）に声をあげたことがきっかけで、今回自治省は、市政調査費を条例化するようにとの方針も出た。個人の問題ではないので、その後このことを知らせるために、田無市でミニコミ紙を作り、3000から5000配っている｡　こういうことは合併でできなくなるかもしれない。
　今、選挙戦が始まったかのように、皆さん市民参加、市民自治をスローガンのように言っているが、これを空虚にしないもの、それは市民の側にこそ力があると思っている。不透明な行政を変えるとか、国レベルの問題を変える、環境問題も出口ばかりでなく、環境汚染をつくる入り口のところを閉めるという本当に普通の人々の願いが地域から始まっていく時代だと思う。
　「田無特養ホームを考える会」の代表としても4年間活動してきた。高齢者の問題は私たち世代の問題でもある。これからの時代を担う子どもの問題でもある。私たちの力をこの時代の転換の時に蓄えて変えるきっかけにしていただきたい。

　末木：大変ご苦労様。私が新しい西東京市の市長選挙に立候補しようとしたいきさつは、新しい都市は人口18万一千人を持った都市である。長い歴史の中でようやく、田無と保谷が合併した。合併後の混乱をスムーズにスタートさせたいことがひとつ。同時に両市の市民がなによりも融和してもらい、一つの市であるという意識を持っていただき、その中で豊かな市民生活がおくれるように、願いをこめて立候補します。
　政策のひとつは環境。環境、福祉、市民参加はみんなが謳うが、実は石原知事がディーゼル車の規制を今度した。そのきっかけは私がつくった。私は東京都の環境審議会の委員を、長い間、市長会の代表としてでていた。そこで、ディーゼル車を廃止しろ、と言ったときは周りから大変非難を受けた。今はそれが現実化し、同時に今でも環境審議会の委員として役割を果たしてきた。東京都の環境、西東京市の環境を通じて世界的な環境をよくしていきたいという願いがある。20世紀は地球を痛めてきた。21世紀はそれを直す世紀にしていきたいという願いがある。
　次に、新しい西東京市の中でなんとしてもIT化を進めて行きたい。今、それぞれの企業や個人が関心を持ち、努力をしているが、自治体が先頭に立ってやっていきたい。多くの市民が使えるような環境をつくり、そのことを通じて市民が受益を受けるよう努力したい。
　もう一つは少子高齢化の問題。これから誰でも通らなくてはいけない道を私たちは努力していきたいと思っている。子ども達の育つ環境をよくするためにも立候補することにした。
　私が最初にやりたいことは、まず両市の市民の融和である。両市のいま一つになった市の職員が力を合わせて西東京市という新しい市を市民と一緒につくっていくことである。そのことを具体的にやり遂げていきたい、という思いで立候補する。

　保谷：2期8年間保谷市の市長を務めさせていただいたことを厚く御礼する。西東京市が誕生し全国から注目されているなかで、2期8年間保谷市長の延長線に私の使命があると考えている。2期8年間で公約を果たしてきた。その中でも一番重要な公約が田無市との合併。すなわち西東京市という具体的な市の名前で誕生した。その結果であると思う。
　この間、都市基盤整備、行財政改革も進めてきた。もちろんこの精神は新市の中でも通さなければならないが、皆さんのご協力で西東京市が誕生した。新しい市が21世紀に誕生した。西東京市は、一つのモデル都市として全国から注目されている。行政の進め方もモデルにならなければならないと思っている。新市の誕生を契機に、経験を生かして新しい取り組みをしていきたい。徹底した市民参加をお願いしたい｡　もちろん情報公開も積極的にしていかなければ、市民参加は絵に描いた餅になる。この2つを基本の柱にして、新しい市の運営をしていきたい。すなわち、新市建設計画は合併協議会で発表されているのでご存知だと思うが、問題はこのやりかたが重要になってくると思う。そういう意味で、市民の皆さんの力を借り、行政と力を合わせて、皆さんのまちを皆さんでつくっていただく。それが基本的な考えである。
　3つのビジョンを発表した。うるおいと優しさのある都市(まち)に、そして活力あふれる魅力ある都市(まち)に、そして市民が輝く自立する都市(まち)に。抽象的だが発表した。そして、新しい都市づくりの3つの提案を発表した。それが先ほどの、市民参加型の都市づくりである。市民の皆さんが融和をはかっていただくのが一番大事。それを行政が手助けする施策づくりをしていきたい。市民に開かれた自治体をつくっていきたい。一番皆さんの関心のあることだが、少子化高齢化に備えたまちづくりをしていかなければならない。これだけは避けて通れない現実の問題だ。子育て環境の充実を図り、高齢化に備えていく。また、21世紀の子どもたちのために、われわれが準備していかなければならない使命を帯びていると思う。
　それから一番大事なのが、自然の保護である。自然と共生する循環型のまちづくりでなくてはならない。人間が加害者であり被害者である現在の環境を考えたら、真剣に考えて、若干の不自由はあっても協力して、かけがえのない地球という規模の、また地域的にはこの西東京市の環境を考えていかなければならないと思う。そういう形で環境を守り、いま問題になっているごみの対策は先延ばしできない、といって避けることもできない。そのような大きな問題になっている。

　第1部
　テーマ毎の質疑応答。
　(注:テーマ毎に3～4項目の質問を予め決め、当日開始20分前に4人に印刷物にしてお渡ししました。しかし、司会者の判断でそのまま文を読み上げなかった箇所もありました。)

　第一部の進行は、保谷町の仲吉と向台町の龍谷が担当。
　仲吉：最初に、名前はさんづけで呼ぶ。拍手は禁止だが、立候補予定者の方も反応がないと寂しいと思うので、うなずきはありということでスタートしたい。

　(1)ごみ
　龍谷：まずごみから。時間の都合で3つまとめて質問する。
　第1は柳泉園周辺のダイオキシン汚染について。
　敷地内土壌から620ピコグラムのダイオキシンが検出された。300ピコグラムを超えると周辺の大気が環境基準の10倍を超えているという研究結果も出ている。周辺には住宅もあり、原因は市民がいままで不燃物として分別してきたプラスチィックごみの焼却が原因かと思われる。
　①は現在汚染された土地をどのように管理するか。
　②はプラスチックを燃やすという計画があるが燃やすか燃やさないか。
　第2は西東京市のごみは柳泉園の処理量の半分を占めることになる。ダイオキシンのデータ等が議会に提出されないこともあった。柳泉園組合について情報公開条例を設置すべきだと思うがどうか。
　第3はリサイクルプラザ構想について。
　構想の中に環境を考える生涯学習の場づくりを考えているか。具体的な中身について知らせてほしい。

　酒匂：柳泉園については聞いている。基本はリサイクル容器法で保谷からも陳情が出ている。リサイクルすると言うことで大量生産大量廃棄を促している。ドイツのように製造者、販売者の責任で処理するのが基本だと思う。そのことを野放しにしてみんな自治体に押し付けている国の政策を改めさせていく。しかしそうは言っても現実に汚染されていることに対しては徹底的に調査する。土壌の掘り起こし、埋め替えも必要かもしれない。そうして世論を高めて問題にしていくことが必要。再び燃やされることに対しては絶対反対。ダイオキシンから出る環境ホルモンは微量でも影響が大きい。だから微量であっても抑えていく。柳泉園は情報公開をして市民の関心を高め、全国的にも問題を明らかにして、国の大企業中心の大量生産大量廃棄は許さない。
　プラザについては生ごみの再利用、堆肥化。それを有機栽培に使う。中古品のリサイクルショップを全国規模でネットワークをつくり生かしていく。廃棄自転車もシルバー人材センターとタイアップして市内に限って自由に乗り捨てできる自転車、黄色く塗って幸せの黄色い自転車などというのを作ったらいいのじゃないか。そういうことも市民の夢として育てていきたい。

　清水：質問用紙に「①今でも何の対策もとられていない汚染された土地を、どう管理しますか」とある。私は専門家でないのでどうしたら一番よいのかこれから勉強しなければいけない問題だが、わかるのは放っておいてはならない、ということだ。調査結果についても、行政と市民が共通の対策を練る土壌にあるかどうか。市民運動の方々によれば、調査結果でさえもお互い共有しているかどうか危ない状況。市民参加というならば大事な調査をする出発を、行政が市民と確認し合いながら、データの値がいきるような調査が始まることが市民参加だと思う。改めて、調査地点、土壌の汚染、外国の対策のとり方は緊急にやっていかなければならないと思う。
　「②不燃プラスチックが再び燃やされそうとしていますが、賛成・反対どちらの立場かお答えください。」これは反対する。今まで両市民がきっちりと分別の方向で努力してきた。一昨年燃されていたということにはショックを受けた。減量のために燃やすということは決してごみ減量につながらない。ごみ増大につながることはどなたも常識的におわかりだと思う。燃やして煙にすればものはなくなるが、害はもっともっと積み重なる。反対する。　　　
　第２は「柳泉園組合の情報公開について」である。一昨年燃やしてはいけないものを燃やしたことが発覚して大騒ぎになったときに、市民版の調査委員会を立ち上げた。私が委員長だった。多くの市民の声を合わせて、柳泉園にむけて情報公開条例を作ってほしいという陳情をした。これは柳泉園議会で全員一致で採択された。もちろんこれは進めたい。
　第3問のリサイクルプラザは、今ある土地を利用してながら進めていくし、子どもたちが環境を学ぶために、ぜひ学習効果のためにもやっていくべきだと考える。

　末木：第3問のリサイクルプラザの構想は作りたい。西東京市で1箇所では少ないので2箇所ほど作って市民が要らなくなったものを集め、修理して、再利用してもらう。これをリサイクルプラザのなかでやっていきたい。リサイクルとして大きな役割を果たしていくと思う。そのときに、学習をするために社会の構造を展示できるシステムをつくっていきたい。
　柳泉園の情報公開は当然やっていかざるを得ないし、やっていきたい。情報公開条例を創らせたい。そのことによって、市民に不信感を持たれないような運営をしたい。
　ダイオキシンの問題は、高濃度のダイオキシンが柳泉園の周辺にある雑木林にあったとうことだ。率直に言ってショック。ご承知のように、毒性の強いダイオキシンは人類に悪い影響を及ぼす。問題はなぜ発生するかというメカニズムがかなり解明されているが、一番大きな問題は、塩化ビニール、塩素系のプラスチックを燃やさない様にすればいい。新しい炉では、ダイオキシンを燃やしても発生しないという装置にした。問題はこれを燃やすのか燃やさないのかということだが、いまは日の出の処分場に持って行っている。そのため、そちらがたちまち一杯になりつつある。全国ではすべて燃やしているが、燃やすか燃やさないかは今議会でも議論している。私どもは、機械の性能からいったら燃やすことは可能だが、このことは住民と十分に話し合って最終決定をしたいところであるから、ご理解いただきたい。

　保谷：先日まで末木さんも私も副管理者として組合で働いてきた。柳泉園組合で4箇所定期的に調査してきたが、雑木林が特に高い。そこで雑木林一体を碁盤の目のように切って再調査するという方針を出した。原因が不明だ、因果関係が分からないということで再度調査をやらせていただくという状況になっている。その結果を見て判断したい。議会の支持も得たい。雑木林全体が620近い数値がでたら大変なことだ。長年柳泉園が燃やしてきた結果なのか、他に原因があるのかわからないが、土壌の交換はしなければならないと思う。
　プラスチックについては今の新炉は燃やすことはできる。ダイオキシンも少ない値ででてきている。ただ燃やすか燃やさないかはごみを出している住民が判断すること。西東京市長と決まったら、市民説明会を開き、議会でも審議してもらう形になる。
　情報公開はもちろんしなければならない。今、組合は準備に入っている。われわれ管理者は指示しているのでもう少しお待ちいただきたい。
　リサイクルプラザ構想は、旧保谷市ではリサイクルセンターで、シルバー人材センターの方が直して廉価で販売している。非常な人気で製品を奪い合っている状況だ。できるだけ早く軌道に乗せ、これをもっと大きなものにしたい。リサイクルセンターの場所は一箇所すでに確保してある。

　仲吉：再質問。容器包装リサイクル法を導入する気有りや否やという質問。羽村市等では実際やっている。皆さんのお話をきいていると、プラスチック類を燃やさないことを主体と考えたい、と4名共通されていることを発展させた質問だと思う。

　清水：取組むべきだと思う。法律的には自治体の負担の大きいが、私たちの社会がリサイクルなしではもうもたない、ということはわかっている。残念ながらコストはかかるがやっていく。ただし自治体の長として国に求めるべきこと、企業にも費用の負担を求めていくことを前提にして進めたいと思う。

　末木：容器包装リサイクル法が成立して、今度は自治体が法律に基づいて条例を作るわけだが、当然、取り組んでいきたい。かなりコストがかかるが、そのことを通じて、市民にちゃんと理解してもらう。同時に企業者も責任をとってもらう。自治体も責任をとる。皆で責任をとりあわないから、今日のような状況が生まれた。製造者責任もちゃんととるようなシステムを作っていかなければならない。そのことを取り組んでいきたい。

　保谷：早急に採用するのは自治体としても当たり前だが、皆さんが出していただく出し方にも影響がある。ごみの出し方の啓蒙、知識も同時に必要。メーカーが引き取ってくれない状況がでてきてしまう。しっかりとしたごみに対する考え方を皆さんが習得していただき、この法律を適用していくのが一番しっかりしているのだと思う。もちろん、製造者、販売者の責任も逃れられない。自治体があくせく集めても、それを追いかけるように、製造者がごみとなるものを出されるといくらやっても追いつかない｡

　酒匂：法律ができた以上は条例化する必要は当然ある。しかし法律にそのまま従うわけではなく、なるべくペットボトルがやたらと消費される風潮に歯止めをかける。昨年コープ東京から出された陳情に、「ペットボトルを使用しない市民も負担がかかるというしくみはおかしい。ペットボトルを販売している店には市独自の税金も考える必要があるし、ペットボトルについて市民が学習しあう。リサイクルセンターに生涯学習の場を設けるというのがあったが、ごみ問題を他人事のように地球規模で語るだけでなく、自分の生活として、自分たちの税金としてどう考えるかという学習の場をつくっていきたい。そういうことができるような条例づくりをしていきたい。

　(2)福祉
　仲吉：福祉について。
　第1は障害児の就学環境について。
　現在、障害児の就学環境が良くないということを、実感として親も思っている。市内2校しか特殊学級はなく、一方、普通学級への受け入れは就学時検診で拒まれるケースが事実としてある。このような状態の認識があるか、また改善策を示してほしい。
　第2は介護保険について。
　一つは全国的な問題だが、介護保険料と利用料の二重負担についてのお考えを。後は、高齢者で障害者は介護保険の対象だから、障害者センター利用は外すという風潮が一部あり、当事者は憤慨しているが、西東京市ではどう対応するか。
　第3は今後、年に2、3回は市長と直接お会いし、実態を知ってもらうために話したい、という要望をもつ団体がかなりある。この要望についてイエスかノーかでお答えいただきたい。

　末木：障害児の就学については、田無ではかなり普通学級でも勉強している。施設を作るのもかなり努力している。これからはそうなっていかなければいけない。ただそれなりの施設を対応するにはすぐにはできないが、努力していく。
　介護保険については、これが導入されて、従来行ってきた福祉をやらなくてもいい、という感覚があるがそれは間違いだ。田無、保谷でやってきた福祉はそのまま継続し、同時に、保険料を払ったことに基づく介護保険の部分については、それなりの制度としてシステムを働かせるということが極めて重要だと思っている。
　障害者との話し合いの問題については、私は必ず年に1回、田無市内の障害者団体と半日かけて話し合いをしている。日曜日が多いが、いろいろ障害者の団体の方から要望を聞いたり、その場で直接答えたり、予算化できるものは予算化する、そういう努力を続けてきている。ここでは年2、3回ということだが、できるだけ回数は増やしていきたい。現在は1年に1回。福祉は心の問題もかなり重要だ。新しい西東京市のなかでは、まずみんなで支えあうという基本的な考えを持ちながら、それに自治体がどれだけお手伝いできるか、こういう視点に立ってものを考えていきたい。

　保谷：旧保谷市でも障害をおもちのお子さんが普通学級に入学して、友だちづきあいもスムーズにいっているという話を聞いている。就学のご希望は、親御さんの気持ちはよくわかる。施設を整えながら、ご父兄の負担をかけないように普通学級への入学をすすめていきたい。
　介護保険は社会が介護をさせていただくという基本的な考えだ。マイナスになっては何にもならない。1年別々にやってきたが、これからは一つの市として基本的な考えを確立して、対応しなければならない。
　話し合いの設定については、旧保谷市でも、積極的に時間の許す限りもってきた。その姿勢は変わらない。障害者の方に限らず、子どもさん関係の団体にもお会いし、逆に建設的な意見を伺っている。

　酒匂：障害児の就学環境については、障害の程度にもよるが、基本的に、障害のない子どもとも交流できる普通学級での授業が非常に大事。障害をもつ子が障害のない子と接することにより、新しい可能性が出てくることがある。また、障害のない子も障害をもつ子と接することで、人と優しく交わる心を自発的に育てあえる大事な場だと思う。ただし障害がひどく、普通学級では効果があがらない、形だけは交流していてもという場合は特殊学級でていねいな授業を行う。その場合も、障害のない子どもたちと学校行事その他で交流をとれるようにしていきたいと思う。
　介護保険ができて障害者センターの利用対象から外されるというのは大変酷な話だと思う。障害者センターに慣れ親しんできた方が、環境だけでなくそこに人間関係ができている。そういう人たちにとってはそこが一種のふるさとのような存在なので大事にしていく必要がある。保険料、利用料の減免については、抱負でも述べたように、すでに都内３０の自治体でも行っているので、すぐにでも取り組みたい。
　話し合いは当然行う。それぞれの状況にもよるが、昨日もそういうグループの人たちと話をし、状況は時代とともに広がり、問題の困難さを実感させられた。1時間ほど話したが大変勉強になった。そういう機会を担当の職員も含めてじっくり話を聞き、施策に生かすことをやっていきたい。

　清水：障害児の就学環境は本当に大切なことだと思う。私も障害児に付き合って、学校に通いたいという行動に一緒に参加した経験もある。また、障害児が学校に入って、お母さんが送り迎えができない時に、社会福祉協議会を通じたボランティア活動でこれを支えたこともある。こういう活動は市民団体の方が主導して、いままで展開してきたことが多い。行政もこれから、みんながお互いの協力と理解を深める社会をつくるために、ぜひ障害児を普通学級にと望む子どもたちのために、学校システムが子どもたちを傷つける対応がないような、学校づくりに取り組みたい。
　介護保険に関しては、利用できる施設が保険のせいで制限されてしまうということはあってはならないと思う。障害をもっている方もどんどん社会化されて、一緒にこの地球で生きるというシステムを新しい西東京市でつくりたいと思う。保険料と利用料の二重負担に苦しむお年よりの声、これは確かにある。私は即、減免と言う形では賛成しない。減免をすると介護保険の基本的な根幹のシステムが危ないかなと思う。まだはっきりは断定できる立場にはいないが、そうでなく、介護保険を保険として継続するという自治体の決断であるのだから、基金のような形にして、自己負担分が払えないから介護保険を受けられないという人を手当てしなければならないという実態に、自治体の基金でできないかと考えている。これは検討させていただきたい。
　話し合いの設定について。田無市には障害者基本計画がなかった。保谷市はあった。当事者が参加できない、障害者福祉プランがなかったということを大きく反省し、西東京市では直接会ってお話を伺うだけでなく、審議会や計画を決める会には、障害者が半数以上入るようなオープンなプランづくりをしていきたい。

　仲吉：再質問が1問ある。福祉を進めるにあたってハードが少ないという訴えを聞いている。旧保谷市にある「子どもの発達センター　ひいらぎ」、旧田無市、旧保谷市両方にある「障害者センター」が現実問題として、待機者、施設が手狭である等の声がある。高齢者の方も同様。ハード不足に関しての具体的ビジョンをお聞かせいただきたい。

　保谷：おっしゃる通り、施設が足りないことは承知している。準備はしているが、「ひいらぎ」を例えれば、それ以上希望者が多いというのが現状。新市になって使える施設が出てくるはずなので、新築も可能だが、そういう施設をうまく利用させていただいて、確保していきたいと常に思っている。新市の財力と効果をフルに使わせていただいて、対応を考えているところだ。

　酒匂：私は保谷市障害者基本計画を読んだ。ここにそういうことが非常に丁寧に書かれている。市民団体の意見が取り入れられて、市民参画で、立派なものができている。ここに書かれていることを具体化していきたい。障害者専用の施設は当然必要だが、同時に、公民館などにそういう場をもっと作っていかなくては。公民館の目的の中に、社会福祉の増進というのがあるわけで、それが今日、公民館ではそういうことをやらないかのように思われているが、国立(くにたち)公民館には、障害者がコーヒーを出す自立支援の場所がある。こういうものを作っていくことを併せて進めていきたい。

　清水：18万人もの都市になるわけだから、建物を大きく一つセンターをつくるやり方では私たちの生活が不便になるし、障害者の方にも不便をかける。そうではなくて、都市計画の中にもはいるが、中学校区域とかの一つの住民区域を作って、障害者という限定ではなく、多くの住民がそこで交流できるようなシステムをつくっていきたい。建物も新たに作るよりは、現在あるものを拡充したり補充したり、地域の拠点づくりということでないと、18万都市の中枢だけに物が集まるというやり方では、今の東京都と同じになってしまう。もう一度小さくコミュニティで、障害者も含めて、街づくりに取り組む大きなきっかけにしたい。

　末木：障害者の問題は系統的にやっていかなければならないと思う。田無では、西原保育園に「ひよこ」という施設を併設して、障害児をここで受け入れている。その上に、養護学校がある。実は田無に養護学校を作るとき、「ひよこ」を作るときも、大変な反対運動があった。私は反対をしている人たちに、一人一人接触をしてお願いをし、時には大きな声をだしながら、もっと障害児のことを考えてほしいと言いながら、実現してきた。生涯を過ごせるようにと、「たんぽぽ」を作るときも土地が無くて大変苦労しながら作った。障害を持った子どもたちが、やがて親が亡くなった後のことを考えると大変心配だ。そういうことを含めた新しい政策を西東京市でやっていきたい。今まで田無では夢をもっていたができなかった。しかし今度は、財政的にも規模が大きくなるのだからできると思う。障害のある子どもが、やがて親が亡くなったときに、その子たちが安心して生活できるものを、自立した生活ができるようなものをつくっていきたい。

　(3)教育・子育て
　龍谷：次のテーマ教育・子育てに移る。
　子どもたちは次世代を担うわけだが、子どもには選挙権がない。子どもたちの未来に現在の政策が大きく影響しているが、子どもたちが評価する機会がきない。それを踏まえていくつか質問がある。
　第1点は、子どもの保護者と話合う機会を定期的に設ける意思があるかどうか。
　小・中学校、学童クラブ、保育園、幼稚園、更には幼い子どもたちを育てる親のグループ等がある。こういった保護者と、要望や実状に関して話を聞く機会を、定期的に設ける意思がおありかどうか。そして、定期的な会議で知った実情に対しての、行政の対応について、ホームページなどで公表するシステムが必要だと思うがどうか。また、保護者との懇談の頻度をどれくらいもてるか。
　次は、教育長の公選制について。
　教育長は、教育行政の透明性、独立性確保の点から、教育行政の最高責任者である。教育長を公選することは時代の要請だと思われる。実施の意思はおもちか｡
　第3は教科書の採択について。
　市内の公立小・中学校で使う教科書の採択にあたっては、子どもたちの保護者、地域住民の意見を聞いて、市民の納得を得た上で採択したらどうか。実際、旧田無市ではPTA、地域住民が教科書選定委員会に加わっていた。
　次は、最近、児童の精神的・肉体的な虐待が問題となっているが、子どもたちからダメージを取り除いていく必要があるということは当然お考えだと思うが、そのための具体策はお持ちか。

　酒匂：子どもたちの意見を取り入れながら、広く市民の意向を教育・児童福祉に反映させていきたい。たとえば地域づくりでも、私は谷戸にいて、明治薬科大跡地の公園化の時、ワークショップに参加して、当日50名くらいの参加者のうち、子どもたちが15名くらい参加して、跡地を構想しあった。そういうことも含めて、子どもから地域の人まで参加して、初めて子どもたちが明るく育つ学校あるいは地域社会ができると思う。
　父母の方と会いましたら、もちろん積極的にお会いしたいと思いますが、その結果をホームページなどで公表していく。懇談会もできたら各学期に1回程度した方がいいと思う。ただし、教育行政に、市の一般行政のトップである市長が、あまり口を出しすぎることも大変危険な面もあるので、その辺はやや禁欲的に、抑えながらも、絶えずそういうお声を聞くことは大切だ。
　教育長の公選制については反対だ。公選すればすべていいわけではない。例えば、関西のある大きな府知事さんのような人も選ばれるわけだ。ああいう人がもしなったり、軍艦マーチを鳴らすような知事が選ばれて、今度はすぐ国旗掲揚だ、とこんなことになってはいけない。教育というのは市内のいろんな思想信条を持った人たちの全体の調和を図りながら、全体としてすすめていく。これがなくてはいけない。だから、教育長の公選ではなくて、むしろ教育委員の準公選を。かつて中野で試みて、崩されてしまったが、そういう試みの方が大事だと思う。
　教科書採択は従来の田無でやっていたようなものを大事に。まず先生たち、それからPTAのお母さんたち、地域で教育・子育て問題に関わってサークル活動をしている代表の人たち、そういうひとたちの意向を反映して、選んでいきたいと思っている。
　虐待、いじめについては、市内のいろんな機関に、福祉の施設、児童館、公民館などに駆け込み寺を作りたい。

　清水：未来を担う子どもたちには選挙権がない、どうするかと。具体的なシステムだが、よくテレビでイベント的に子ども議会が開催されている。なかなか鋭い意見が子どもからでるが、まだそれを生かす土壌が私たち大人社会にないのは残念だ。私は前にもお話したように、大人がまず行政参加できるような街づくり、小さなコミュニティから仕事を終わった後に、お父さん，お母さんの形で行政参加していく、という姿を見ながら子どもたちもしくみをおぼえていくのではないかなと。子ども議会が無駄だとは思っていない。そういうところでリフレッシュするのはとてもためになると思っているが、イベントではなく、ほんとに具体的に、自分たちが一人一人が社会参加できるようなシステムを子どもたちに広げようという構想だ｡
　保護者の意見を聞く機会をどうするかと。ホームページという言葉もある。行政がホームページづくりまで踏み込むかどうかは私は慎重だ。ホームページというのは、自主独立で、市民たちの自由な活動である。また、自分たちの活動が行政によって、バックアップされなければ私たち元気じゃない、っていうのも情けないなと市民としては思う。ただし、情報提供が、一人でも求めたいお母さんたちお父さんたちに届くシステムを強調したい。
　教育長は確かに大事だ。危惧される資質の問題もあるが、今までの立身出世の最終決着のような教育長では、今生きているお母さん、お父さん、子どもたちに対応できる能力が残念ながら育んでいないのではないかと思う。私は教育長を公募制にしたいと思う。
　教科書採択はもちろん、勝手に誰かが決めるのではなく、市民参加によって決まっていくという今の田無市のやり方を発展させていきたい。
　子どもの虐待については、公的システムがどんどんネットワーク化されて、それこそIT化されて、ちょっとした通報があったときも見逃さないで、誰かがどこかで相談できる。匿名でもこういうことが心配だという行政の窓口がなくては細々としたものが救いきれないので、黙っている社会ではなく、気がついた人が発言でき、誰かに知らせて解決策が練られるような行政の窓口システムが大切だと思う。

　末木：教育全体の問題だが、教育に政治があまり介入してはいけない、というのが私の今日までのずうっと考えだ。しかし、ある程度は自治体の長として、考え方をはっきりさせなくてはいけない、そういう時代になったと思う。そこで、今、自治体の長に与えられている権限は、教育長や教育委員を選ぶ権利である。議会で最終的には議決をいただくわけだが、権能を持ちながら、見識のある人を教育委員、教育長にして、そのことでちゃんと運営していけるようなシステムを作っていくことが一番大事だと私は思う。
　それからもう一つ。子どもが健やかに成長する。それが政治の場として、われわれが何ができるのかということを、新しい市長に当選させていただければ、最初の議会の中で、「子どもたちの自分さがし予算」というものを各学校につけたいと思う。その予算によって、子どもたちが伸び伸びと、自分の将来何が好きなのかということを決められるような、所謂求められるような、そういう予算もちゃんと組みたいと思っている｡これが基本だが、後は、ここに出ているそれぞれ一つ一つの問題は、対話の中から必ず実現できると思っている。今日まで田無市内の教育を進めている団体の方々と定期的に会合を持っている｡これらの意見を聞きながら、すべて実現はできないが政策に反映している。このことにはご理解をいただきたい。
　教科書採択の問題では、実は田無ではかなり民主的にやってきたので、新しい西東京市でもそのまま踏襲していけると思っている。
　更には、児童虐待の問題は、やはり相談所を作って、子どもたちが今、新聞やテレビに出ているような悲劇が起こらないように、自治体として何ができるか最大限に取り組んでいきたい。
　たとえばホームページなどについても、できることは最大限していきたいと思っている。

　保谷：子どもの学校教育は深刻な時代にきていると思う。優先的な位置付けをして対応していかなければ、日本の将来が心配されることも事実だ。そういう意味で西東京市は、教育を中心とした、教育だけでなく子育てから、お母さん方の子育てを対応した組織づくりをさせていただいたので、その対応をしていく予定になっている。
　私は今まで、教育委員皆様はもとより、PTAの方、PTA連合会の方、学童クラブ、いろいろな方々とお会いしてきた。正直言って、これでも足りないくらいだと思っている。もっと積極的に、こちらからもアクションを起こす形で対応しなければ、子ども全体の問題は解決しないと考えている。
　教育長の公選についてはまた時期尚早だと思う。教育長にふさわしい人を選ばせていただくのが大事である。だれでもいいというわけではないので、将来の課題とする。
　教科書の選択については、保護者の方のお子さんが勉強する材料だから、積極的な参加をお願いしたい。
　すべての子どもが健やかにということ、おっしゃっていることは最もなことで、これを行政の中にいかに生かしていくかがこれからの課題になると思っている｡子どものいじめ等につながらないような形で細心の注意を払って相談所などの数を増やして対応していきたいと思っている。いじめ、非常に深刻である。いじめる方もいじめると思っていないところに危険があるような気がする。
　ホームページにも積極的に対応していきたいと思う。

　龍谷：再質問させてもらう。一つは教育オンブズマンあるいは教育オンブズパーソン制について。教育行政に関して、子どもを交えて、親や市民が監査し、提言していくシステムこれを教育オンブズパーソンシステムと呼んでもいいと思うが、このようなシステムを作ることについてはどのようにお考えか。

　清水：今、頭の中をよぎったのは、多くのお母さんたちが開かれた教育行政をというテーマで活動してきたことと、今のオンブズマン制度とのギャップだ。残念ながら教育行政は、教育者には開かれているようだが、一般市民にはなかなか開かれていない現状がある。
　おっしゃるように、ただ単に、子どもの母親である父親であるという世代を超えて、地域のみんなで子どもたちのことを考えたい。また、地域性の中から子どもの問題が見えてくる。もしかすると、解決法も見えてくるというアイデアの中から、オンブズパーソンという発想があるのだと思っている｡
　大きな組織でオンブズパーソンの組織になってしまうよりも、行政と協力しながら地域でオンブズパーソン活動ができるような、小さな単位の支え合いというシステムを今のオンブズパーソンにも生かせたらと思う。

　末木：教育の中に、オンブズマンとかオンブズパーソンを採り入れることがいいのか悪いのかについては、大変議論があると私は思う。私はそれが賛成とか反対とかを専門家ではないので申し上げることはできない。しかし、教育は極めて重要な課題である。だからあらゆる立場から検討して、いいと思ったら大胆に取り上げることが大事だということはまず申し上げておきたい。
　先ほどお答えの中でいくつか申し上げてなかったことについて。
　教育委員の公選制については実は、昔やられていた。しかしそれが制度的に問題があるということで中止になって、今の制度になった。しかしそれを補完する意味で、中野区などで、準公選制という制度を実施したわけだ。教育委員の公選制は非常に大きな永遠の課題になってくるから、これはもう少し期を熟すのを待たなければいけないだろうと思っている。
　子どもたちを育てる環境を、何か学校に押し付けているような気がするが、それではいけないと思う。基本的には、子どもたちのしつけとか教育は家庭だ。家庭の教育があってはじめて学校教育が生きていく。それを包んで社会が教育に参加していくのだとこれが極めて大事なことだと私は思っている。

　保谷：今の教育制度を見ると私は中央集権的な教育の方向だと思う。確かに、国が「教育改革国民会議」また、東京都は「心の東京革命」というのがはいっているが、基本的には、子どもさんの教育は、８０％親御さんにしていただかなければならないと思う。ただ学校へ送っちゃえばもう関係ないんだという無責任なお母さんはいないとは思うが、そういうう考えだけは避けていただきたい。できればそれを限りなくご家庭で対応していただきたい。
　自分のお子さんが卒業しちゃうともうPTAの方はほとんど学校へ寄り付かない。学校が鎮守の森的な存在になって、みなさんが学校と共に、先生方も外に飛び出していただく、そして近所の方も学校に入っていく、それで一つの学校環境というか、これが子どもたちに非常に大事だと思う。これからの学校の開放、というと語弊があるかもしれないが、共に交流していく。子どもさんがいる時代だけじゃなくて、一つのお家だ、というと失礼かもしれないが、そのような存在になっていただければ、またそういう風にしていかなければならない、それが基本的な方法だと思う。
　これをやれば一つ全部解決する、という方法は残念ながら教育ではまだ今のところ見出せていないのが事実である。

　酒匂：教育オンブズマン制度はおもしろいアイデアだと思って聞いていた。しかし教育のことは子どもを直接通わせている親たちが一番の当事者だ。ＰＴＡの意向で学校が変わるような仕組みをもっと考えていくことが必要。
　現在市内の先生やお母さんたちの話を聞くと、ＰＴＡがなかなか発言できない。PTA室も追い出されようとしている。こういうことはとんでもないことだ。私は東京都の教育委員会でＰＴＡの担当をしていて、PTAが生き生きしないと学校は生き生きしないと。そういうことをずっと仕事としてやっていた。それから十数年経つが、変わってきたものだと思っている。
　アメリカなどを見てもPTAは、まずPが先で、TPAじゃなくて、PがあってTがあって学校を良くすると。PTAでいわばオンブズマン的な役割を担ってほしいが、現実には、子どもたちを人質にとられているので、PTAのOBを、今こそ私は言いたいという親御さんがいるので、そういう人を現職のPTAの委員会に選出して、オンブズマン的な役割を果たしてもらう。こういうことをやって行く必要があると思う。

　龍谷：もう1問お聞きしたい。児童館について。
　児童館は現在、市が運営しているが、夜間、子どもを含めた地域住民組織に運営を任せて、子どもの居場所として、児童館を開放するというアイデアについてはどのようにお考えか。

　末木：児童館は田無では各学校単位にある。1ヶ所はまだないが。新しい西東京市になれば、これはできると思う。問題は児童館の対象は18歳未満だが、事実上は幼稚園から小学校くらいまでで終わっちゃう。中学生になるともう児童館へは来ない。だから問題は、中学生、高校生が遊べる場をどう確保するか。その確保によって、非行にも走らないし、子どもたちが安全でしかも自由に遊べる、何ていうか青少年センターのようなものを各地に作れば一番いいと思うが、財政的にどこまで許されるか分からないが、私は、遊び場を確保することが極めて重要だと思う。
　それからご指摘のように、児童館の夜間開放も重要である。今、児童館の夜間開放ができない大きな要素は、おそらく、職員が運営しているところにあるだろう。だからこれらをもっと地域の中で運営する方法を考えて行くべきだと思う。
　今、田無では、所謂コミュニティセンターといって、地区会館は地域で全部運営している。本当に自由に自分たちが正に運営している。これを児童館に波及させることもできると思っている。これらは今後の課題だと思うが、必ずできると思う。そういうことをやりながら、子どもたちが遊べる場をちゃんと確保しなければ、やはり非行にも走るし、問題児も起きてくると思う。

　保谷：夜間開放と言う言葉だけ取ればいいことだが、今のお子さんたちの方向性を網羅するのは難しい状況だと思う。ただ夜間開放すればいいんだ、後は子どもに自由に任せるんだというのも分かるが、未成年の子どもがいるわけだから何かあったら大変なことになる。社会的に責任を持った形ですべき。
　大丈夫だということになったら、どんどん積極的に対応すべきだと思う。地域の皆さんにやっていただく。そうすると地域のみなさんと子どもたちとの交流も始まる。いくつかの利点もでてくるような気がしているところだ。決して消極的ではないが、今日積極的だという考えは持ち合わせていない。

　酒匂：私は、結論から言えば大賛成だ。20年前から児童館の研修会などで申し上げてきて、児童館は子どもたちの施設というより、むしろ、地域の子育て運動のセンターにならなくちゃいけない。同じく図書館も、そこで本を貸し出したりするだけじゃなくて、地域の読書運動、あるいは文庫活動のセンターにならなくてはいけない、というのが持論。
　20年程前、田無の図書館協議会の委員をやっている頃、率先してあなたやれ、と寺村さんに言われて、地元で「谷戸なかよし文庫」というのを地域のお母さんたちと3年程やった。児童館も同じ。最近地域の子ども会をやっているところも少ないが、健全育成やっている人やＰＴＡのみなさんが、責任持ってあの施設をどんどんもっと使っていななければいけない。
　夜間大いに、PTAのみなさん、あるいは育成会のみなさんが責任を持ちながら運用していく。そこで足らなければ学校の施設も開放して、そこを使ってでも活用する。こういう場を大いに広げていく必要があると思う。

　清水：児童館の活用は夜間に向けて活用を広げるべきだと思っている。子どもだけで管理をすることは誰も考えていないだろうが、そこに職員が入り込むよりは、私は、地域力に支えられた、PTAや育成会という人材だけに頼らずに、田無の地区会館のように、地域住民が子どもたちを守る場としてローテーションを組み、給料をある程度もらいながら、管理運営していくやり方が理想的だと思う。
　児童館というと子どもが対象になるが、今田無市内でいえば、かなり、18歳前後の音楽好きの子どもたちの行く場やスポーツ好きの子どもたちの行く場が確保されつつあるが、新しい市になったら、もっと利用の仕方など若い人に広報していきたい。
　ただし、個人的な感想でいうと、あまり建物の中に閉じ込めちゃうのは私苦しい。なるべく、土・日・休日は外で遊べる自然環境を整える方を、私としては先にしたいという心理はあるが、みなさんと相談したい｡市民の方の要望と相談したいと思う。

　(４)街づくりと環境
　仲吉：最後の街づくりと環境の質問をはじめる。
　第1は調布保谷線の環境の影響について。
　36m道路調布保谷線ができることによる、環境への影響の認識について具体的にお聞かせください。現実の問題として、東京都の18歳未満大気汚染健康障害認定患者の比率が，旧保谷市はワースト1位、旧田無市もワースト5位、もっと他のことでこの順位が確保できればと思うが、こういう状態での道路ができることへの環境へ影響の認識をお聞かせください。
　第2はその一方で、現在利用している道路の改善について。
　生活実感として、道路は使いにくいというのが実感。私も障害者の親だが、ぜひ行政を担当している方、あるいは市長さんや政治を担当している方に、1日体験で車いすで、保谷と田無を走ってほしいなと個人的に提案したいなと思う、それぐらいの道路行政の状況についてどうお考えか。
　第3は先程らい、共通してテーマにでてきているが、市民参加について。
　街づくりには市民参加は不可欠だと考えるが、具体的には公募方式を基本とすればいいのではないかという具体的な質問がでている。

　保谷：まず36m道路調布保谷線にからめたご質問について。確かに、旧保谷市は大気汚染健康障害認定患者が旧保谷市の北部で高い。北部は道路事情が悪い地域で、因果関係は特定できないのは事実。生活道路に車が入ってくるのか、何か他の原因があるのか、特定できない。残念だがそういう状況だ。確かに道路ができると、公害のご心配はあると思うが、といって道路は作らなくていいというもんではないと思う。調布保谷線は西東京市の幹線となる南北道路。みなさん車で走れば、南北の移動が非常に厳しい状況の中にある。2番目の道路整備が遅れている、にからむが、調布保谷線を幹線として、防災面もあるが、私はこの西東京市の道路整備を進めていかなければならない。これが街づくりの基本である。
　道路に白線を1本引いただけで、これを歩道と見ろというのは不可能。そのような状況は一刻も早く解決しなければならないと思っている。
　市民参加は、旧保谷市時代に何回か行った。積極的に市民のみなさんの参加をいただいてそれなりの効果があったと思う。市民参加を基本とした西東京市の自治体運営を考えているので、公募を含めてもっともっと違った方法がないか、という考えの中で、市民参加をお願いしていたいという基本的な考えを持っている。
　最初の問題にもどるが、青梅街道の濃度が高いということが言われている。これはあそこの地形が低い所で、それが原因ということがある程度想像はできている。地形的な問題であり、車の量の問題ではないという風に考えている。

　酒匂：調布保谷線の問題については、私はすぐ凍結したいと思っている。あれだけの道路ができれば騒音、振動、大気汚染も一層ひどくなる。閑静な住宅地を求めてお住まいのみなさんたちの期待を裏切ることになる。しかも地図を見ると、みなさんが長年作ったコミュニティが道路によって分断される。お年よりのみなさんが買い物に行くのにも大変危険な状況もでてくるのではないか。しかもどういうわけかいくつかの学校のすぐ横を通る。そういう意味でも、これは凍結して、しかし営業上どうしても必要だと言う方の意向も聞きながら、検討していく。凍結して検討していく。私どもの研究会でもうタバコがだんだん肩身が狭くなるように、今後車も時代遅れになるということになっていくのではないかと私は思う。この間盛岡へ行ったら、なるべく公共交通を使おう、市営バスに替えてということで、市内を循環するのが100円だった。1日乗り放題が300円。盛岡でもそういう努力をしている。私どもはもっと考えていく必要があると思う。
　道路の改善は即座に、大規模開発よりも身近な地域に安全で健康で豊かでゆとりがあって快適な生活環境を作るということから、地域の道路の改善は即刻行いたい。私も今回こういうことがあって、いろんな地域に出かけて行って、いやこれは狭いな、歩くのも危ないという所を大分体験している。
　市民参加も、私は谷戸の公民館をつくるのときの建設委員にもなったし、明治薬科大跡地のことにも係わって伝統があるので、そういう伝統を地域ごとに、公募の人たちでワークショップをしてたたき台を作る。そのたたき台を地域の町内会やPTA、老人クラブあるいは子ども自身の意見も聞く。さらにそれを立ち上げて、街づくり市民委員会のようなものを各校区毎に作ってくらいに作って、自分たちの地域をどうするかということを出していく。すでに三鷹では370人くらいで、1年かけて、無償で、三十数回の会合をもって、報告書を暮れに作り、それを新年度の予算に生かしていく、ということが条例で決められている。こういうことをやっていきたいと思う。

　清水：調布保谷線については、今回、市民団体の方からアンケートをいただいていたので、西東京市の都市計画の計画課に電話して聞いてみた。漠然とした知識はあったが、一番気になったのは、一体何のための道路かが、残念ながら、都市計画課の方でも説明がつかなかった。じゃ図面を見せてくれというと、これは閲覧はさせるけどコピーはできない。200円で冊子を作ったから買ってくれと言われた。大きな道路行政だから何のためか、どうやったら地域住民の健康被害を押さえることができるのかということが分かるまで、これはきちっと見直ししないと。出発と終点までも私たちよくわかっていないので、これは大事な問題だと思っている。環境悪化については公共交通機関を利用することに賛成。車は10年前にやめているので、堂々と言える立場にある。
　現在使用している道路の改善については、娘が松葉杖を付いて歩いたときに、こんなに階段も道も泣きたくなるような苦労をしないと過ごせないという障害者の方たちの気持ちを実体験した。道を歩くことさえも冒険のような、保谷・田無の街なので、根本的に道路を広げるという発想ではなく、交通の制限、平らかにするバリアフリーにするなどで早く対策を立てたい。
　今日のテーマになったかのような市民参加だが、私は合併自身が市民参加でなかったことを批判したい。街が大きくなる合併は反対ではないが、但し、どういう街にするのかという街づくりのテーマが見えてこない。合併するならこういう街に、というテーマが市民参加で練られてこそ、私たち仲の良い新しい街づくりが始まると思っていた。少々手遅れだが、今後は上っ面の形の市民参加ではなく、真摯に自分たちの問題に取り組める市民参加に取り組みたいと思う。

　末木：道路の問題だが、旧田無では2・2・4号線、現在の3・4・10号線を16m道路だが、歩道を4m両側、車道8mの大変きれいな公園のような道路を造り、住民の皆様に大変喜ばれている。これをモデルにしていきたい。今、3・3・3号線、田無をぶち抜く道路だが、これは環境アセスをクリアしないので、東京都も大変困難しているようだ。環境アセスをクリアするのが第1条件だ。私は、アセスをクリアしなければ地下にでも入れなさい、といろいろ提言もしている。調布保谷線はすでに環境アセスをクリアしたと聞いているが、いずれにしても、36mという大変広い道路である。今ご指摘のように、コミュニティを分断する。これらをどういう風に道路づくりするのかはきわめて重要な課題。東京都施行なので、東京都と市と住民と解決に向けて全力をあげてやっていきたい。
　住宅街の道路は、田無では、都市ビジョン構想というのがあって、道路は最低5mにしたい。5mあれば歩道と車道を分離できる、そして一方通行にすれば非常に安心な道路ができるということで、そういう街づくりを進めている。これを西東京市でも全市的に進めていきたいと考えている。
　市民参加は今回誰もが言っているが、私は徹底した市民参加をやってみたい。21世紀に初めてできる西東京市なので、壮大な実験ができると思う。新しい地方自治は、なるほどこれがモデルだと言われるような市民参加をしていきたい。そのための土壌はすでにある。先程話した谷戸のせせらぎ公園や地区会館は、設計段階から市民参加で作ってきた。運営もすべてそうだ。これからそういう市民参加をあらゆるものに取り込んで、西東京市という新しい都市の中で、市民参加はこれだ、と言われるようなものをやっていきたいと思う。
　必ずできると思う。

　仲吉：特に道路のことについてみなさん関心があるので、再質問もそこに絞って伺う。回答にダブル部分もあると思うが、もう一度重複しても結構なので、特化してご説明いただきたい。本日お渡しした資料に、公開質問状として3・4・7道路についての立候補予定者のお答えがでている。検討、見直し、中止と非常に明確にご意見が分かれている分野だ。なぜそうなのか、お考えがもう少し詳しくお聞きしたい。

　酒匂：これは先程の36m道路と同じ考えだ。もう自動車優先の時代では無くなる。なるべく公共交通機関を優先し、通り抜けは規制していく。ダイオキシン規制や排ガス規制だけでなく、交通量そのものも規制していかなくてはならない。3・4・7は東大農場をぶちぬくということで、多摩地域でも貴重な自然があるところなので、多摩地域の都民の財産でもある。そういうものを排気ガスにさらすという暴挙は絶対したくない。

　清水：36mの幅はグリーンベルトを10m取るということで、環境を中和するために考えたアイデアらしいが、この道路がつながっていく埼玉県新座市では道路計画は20mのままでで止まっていると聞いている。全体像が見えないところでは、とりあえずの印象がある。これは何のための道路なのか、東京都、埼玉県もしくはもっと上にいくのかもしれないが、はっきりした見解がなければ、この道路計画を進める時代ではなくなっているのではないかと思う。みなさんが心配しているように、旧保谷市が縦に真っ二つに分断される。お年寄りには本当に恐い道路になってしまう。生活感覚が、右と左で違ってしまう。これがネットワークづくりの地域づくりとは思えない。切れ目ができる道路なら一度見直したい。全体像から考えて、自分たちの環境も考えて、本当に必要かどうかを見直す大きなチャンスだと思っているので、見直しに○をした。

　仲吉：36m道路と3・4・7道路とごっちゃになってきているが、再質問は3・4・7道路について質問させていただいたつもりでいた。全体像として分かればいいが。

　末木：3・4・7道路は、東大農場の真中よりちょっと南側を走る道路で、演習林にはかからないが、農場が分断されることは事実だ。3・4・7号線は何のためにできるかというと、所沢街道の延長線にある道路で、北原交差点はワースト１という汚染率。それを渋滞解消するためにどうしても3・4・7号線が必要という論理で今日まできている。基本的には3・4・7号線は必要だと思っている｡問題はその中で、どれだけ緑が切られるかということだ。私は全部調べたが、大きな1本の木があるが、そこをふくらまして残すことは可能だと思う。緑が切られたら大変だが、3・4・7号線については今後も十分検討していきたい。

　保谷：3・4・7号線も3・4・6号線も大きな道路であることは事実だが、ちょっと脱線するが、調布保谷線は車道が16m、環境施設帯を両サイドに10mずつとるという環境に配慮した道路である。将来的には公共の乗り物を入れていくことが言えるわけだ。3・4・7号線も環境に配備した考えを持って進めなくてはならない。今、東西道路の新青梅街道は毎日渋滞している。保谷市から田無市まで行くのに、10分、20分かかっている。平常であれば2、3分で行ける距離なのにという状況だ。東西道路も南北道路と同じような問題を引き起こしている。道路の必要性もみなさん認識していると思うが、環境にできる限り配慮することが必要で、市民のみなさんの声を聞きながら建設していかなければならないと思う。

　仲吉：先程の市民参加について、公募方式を基本とするかどうかを明確にお答えいただきたい。

　清水：市民参加は公募方式が前提。公募以外は不透明だと思う。市民参加は公募方式が当然だと思う。

　末木：すでに旧田無では公募方式を実施している。若干問題点もある。公募方式にするとまったくぜんぜん分からない人も応募してくるから理解してもらうときに時間がかかることもある。ただ公募方式と言うより、私が市民参加といっているのは、全員が参加すると言うことだ。例えば公園を作るときにも、公募で誰か来てもらって意見を聞こうというのでなく、みんなで参加して、意見を言ってもらい、それを設計士がとりあげて、新しい公園を作った。地区会館については、地域の中で、地域協議会を作ってもらった。みんなで代表を出してもらい、そこに設計士を派遣し、まさに自由に設計してもらい、設計が上がったものを市が予算化して建てた。地域全部でやってきた。まさに住民参加の基本だと思う。こういうことを全ての行政でやっていきたい。言うは易く行うのは難しいが努力してやっていきたいというのが私の願いだ。

　保谷：公募方式は決して反対ではない。ただ公募でやったが応募する人が偏る。できれば各階層が、主婦の方も、農家の方も、商売の方もいろんな方が参加して公募方式がとれれば、理想的な姿になるのではないか。できるだけ広範囲のみなさんが参加できるような公募方式が理想だなと私は思う。

　酒匂：基本的には公募でやるべきだ。しかし、今の公募方式でいいかどうか。4年前、福島から帰ってきて、谷戸・ひばりが丘あたりの環境が悪くなっていてびっくりした。都市計画審議会の公募の委員に応募したが、驚いたことに、各中学校区毎にガラガラポンの抽選だった。私は運悪く抽選に外れて、公募ってこんなことでいいのかなと思って身にしみて、それから「街づくりを考える市民の広場」を立ち上げた。先程三鷹のことを話しましたが、そういう志のある人、手弁当でもという人が非常に大事だと思う。一切手当てなしで、そういう人たちの意向を聞くというのが第1段階。そこで原案を作ってもらう。必ずしも専門家ではないし、あるいは市民の意向が全部反映されているわけでもない。だから旧来の町内会、PTA、老人クラブ、子ども、商店街等々に原案を示して、そこでたたいてもらう。すでにできてる市民のいろんな団体から選ばれる人と公募の中から選ばれる人とで、第3段階として、街づくり市民委員会を立ち上げていく。専門家の意見もかりて、これを練り上げていく。そして行政の側とつき合わせていく。こういう3段階位のステップを踏む。その原動力はしかし、公募のボランタリーな市民の想いとエネルギーだということを強調しておきたいと思う。

　仲吉：以上で第１部｢ごみ｣｢福祉｣｢教育・子育て｣｢街づくりと環境｣を終了する。
　とりあえず立候補予定者のみなさんありがとう。ここでお役御免にさせていただく。

第２部

　第2部
　柳田 :　始める前に、今日の運営の財源がなにもないので、申し訳ないがカンパ袋をまわさせていただくので、ほんのお志をご寄付いただければうれしい。ご協力をお願いしたい。
　神島 : カンパ袋を作った。今まで私たちが使っている費用は、チラシ代と予定者の方に郵送物をしたり、この会終了後に、報告書をつくりたいと思うので、その辺をカンパで賄いたいと思うので、よろしかったらご協力いただきたい。
　柳田 : もう一つお知らせがある。FM西東京で今日の模様を録音して、2月7日(水)、9日(金)の夜11時からすべて流してくださるそうだ。84.2MHz。今日いらっしゃらない方にぜひお知らせを｡

　第2部の司会は東伏見の新宮と南町の横井が担当。
　新宮 : 質問項目が多いので早口になることをお許しを。私たちの方で1分以内で質問する。
　立候補予定者の方々も1分以内でお答えいただく。

　質問①「いま、政治や経済、その他あらゆる分野で変革を必要としている時代だ。国の政治はもちろん地方の政治も同じであり、西東京市も例外ではない。そこで市政の流れを変えるという観点から、1、前市長だった方に。現職中の市政の何を、どう変えるのか具体的に。2、新しいお二人に。今までの市政との相違点について。お答え願う。」

　酒匂：初めに言ったように、田無・保谷に伝統的であった一人一人を大事にする、憲法の教育を受ける権利とか生存する権利とか環境権とかこういうものが実現されるような革新の市政をもう一度取り戻したい。ここが違いだ。
　第2番目に、新市建設計画の中身を市民本位に、地域の生活環境をどうよくするか、そのお金を地域の建設業をはじめ地域に回すようなものにしていく。それを積極的な実質的な市民参加で実現したい。このことに尽きる。

　清水：国レベルでも問題になっている変革の問題だが、既存の組織や既存の大政党の支配がある政治体質から抜け出なくては変えられない。今回の選挙に関しても、国レベルで対立しても自治体レベルではみんな一緒こたんになって力のありそうなところにくっつくという体質を私たち一般市民は強く批判してきた。行政内部からの改革よりも、行政外部からの改革が必要だし、一般常識が議会常識・政治常識とひっくりかえているような事態を変えること。これが私の今回の変革の第１の目標だ。

　末木：新しい市を作ったわけだから、田無の市長としては実績はあるが、西東京市では新人であるので、この新しい西東京市をどういう都市に作りかえるかということが基本だ。全く新しいのでやり易いと思う。困難もあると思うが新しいものを思いきって作りたい。これはかなりのリーダーシップが必要だと思う。新しい市長に当選したら、このことは必ずやりとげる。

　保谷：皆さんと共に21世紀の新しい西東京市。ご存知のように対等合併という至難の業を使って西東京市が誕生した。これからの自治体のモデルにならなきゃいかんという考えを基本的にもっている。そして今回は私は政党の支持はいただいてない。無所属で立候補させていただく。お一人お一人市民の皆さんのご判断をお待ちする。直接選挙なので、そのご判断に従わさせていただきたい。皆さんと力を合わせて、市民参加で新しい市を作っていく考えだ。

　新宮 : この質問をされた方が再質問を希望されているが、中町の橋詰さん。
　橋詰：前に市長だった方にどの政策をどう変えるのかを具体的に聞きたい。考え方ではない。

　末木：政策については、すでに先程らい話があったが、問題はこれをどうやり遂げるか。新しい市を作ったのだから、従来の流れの中でやっていけばいいということではない。田無と保谷のそれぞれの伝統はここで打ち切られた。従来の伝統を生かしながら、新しい伝統を作っていく。これにはかなりの勇気と同時に行政手腕がどうしても欠かせないと思う。このことについては、勇気をもってやり遂げていきたいと思っている。

　保谷：西東京市の誕生は、単に旧保谷市と旧田無市を一緒にしたわけではない。新しい西東京市が誕生し、いま西東京市の市長は存在しないのが事実で、その原点を見極めて市民の皆さんと参加させていただく。これまでの田無、保谷の歴史を決して否定するわけではない。歴史を尊重し、それを取り入れながら行政の方向、まず考え方、やり方を変えていかないと出てくる結果も代わり映えしない。新しい手法を取り入れていく。

　横井：質問②本橋さんからのご質問。「(1)保谷では市民が対等に参画して障害者基本計画を作った。西東京市でも市民参画を求め基本計画を作るつもりか。(2)障害者福祉について2003年には高齢者介護と同様に、措置ではなく契約という方式を導入するようだ。どうお考えか。」

　清水：基本計画に関してはもちろん当事者である障害者の方々に参加していただいて、市民参加で作っていかなければいけないものだと思う。2番目の契約を主とした介護保健に似たシステムになっていく可能性があるということだ。現在の介護保険の問題点を早く洗い流し、障害者の方々にサービスの低下にならないような契約というシステムに持ち込むのであれば、国のレベルで持ち込むはずだが、それを自治体でいかに補完していくかということに努力したいと思う。

　末木：基本計画については、これから基本構想から計画を作っていく。新市将来構想を基本にして作り変える。作り変えるときに、当然市民参加でやっていく。従来もやってきた。もう一つ、これからの福祉、障害者福祉だけではなく全ての福祉は契約となる。介護保険はそのひとつの大きな制度だ。そういう契約社会の中で自己責任の社会の中で、自治体が何ができるのか。こういうことを真剣に努力していく。その自治体に力量があるかないかでそのときそこに住んでいる皆さん方の福祉の量も質も変わってくる。そういうことに西東京市としては努力していきたいと思う。

　保谷：障害者基本計画は旧保谷市で、長時間かけて、障害者の方に参加いただき、練りに練ってできた計画だ。大事なものなので尊重させていただいて、新市の中でも基本に考えていかなければならないものだ。また、させなければ無駄になってしまう。2003年の障害者への契約。介護保険でいろんな問題が噴き出てきた。これをしっかり受け止め、障害者の方と行政とが力を合わせて話し合って確立していけば、それほど心配はないかなと思う。

　酒匂：先程も申し上げたが、住民参加で特に障害者の団体の参加できちんと作られた基本計画を極力尊重する。同時に、田無の方でもこれに倣って、市民参画による計画を作ってそれをつき合わせていく。ということを通して実行していきたいと思う。契約と言うが、これはある程度ゆとりのある人しか契約できない。契約できる人たちとそうでない人たちを見分けて、契約だけでは対処できない人たちには、当然行政が責任をもって援助の方法を考えていかなければならないと思う。

　横井 : 本橋さん再質問を。
　本橋：契約の方式を導入した場合に混乱するのは当然だと思っている。その場合、地域の行政でやれることはまず苦情処理からスタートすることだと思うが、その苦情処理を誰がどういう風にやるのか、苦情が出てきたときにどこが処理するのか、簡単にお答えを。

　末木：介護保健でも苦情処理の問題が出ているが、これはたとえば国民保健団体連合会が処理しているが、地域の自治体でも処理している。これからの問題というのは、どんな制度を作っても必ず苦情がでてくる。苦情の処理のあり方は制度的に確立させていかなければいけないと思っている。介護保険ではそういう制度ができているので、今後は、今言ったことを制度的に作っていくということだ。

　保谷：苦情処理はスピードが肝心である。受ければいいというものではないと思う。自治体の窓口が先頭を切って対応させていただく。どうしようもない問題は国や東京都にあげなきゃいかんと思うが、全ては不可能かもしれないが、窓口が主体性を負うべきだと思う。

　酒匂：多摩のある市で、看護オンブズパーソンに選ばれた人の話を直接聞いた。当事者が監視する、中身を吟味する役割を担う必要があると思う。保谷でも、田無でも障害者団体から選び出して、その人を行政の一翼にオンブズパーソンとして認定して、行政に意見をあげてもらう。そうしないと当事者本位のものにならない。形だけのものを改めていきたいと思う。

　清水：苦情処理の解決はオンブズ制度だと思う。これは仕組みの中に組み込まないと機能しない。自治体は条例で決まる。今、介護保険条例の中に保谷市も田無市も旧市の条例にはオンブズ制度の機能が明記されていない。新市では条例化のときにオンブズ機能を組み込んだ条例を作る。介護保険が第1歩であれば、障害者の契約に関しても、条例化したところで、苦情処理機関を仕組みを条例化することが基本になっていくと思う。

　新宮：質問③「女性の登用について」これは職員、議員、各種委員会や審議会のことだと思う。「クォータ制(一定割合、人数を割り当て確保する制度)など、女性の登用についてどう考えていらっしゃるか。」お答え願う。

　保谷：12月に旧保谷市では、女性参画基本プランを発表させていただいた。就任以来、女性の管理職登用は積極的にやってきたつもり。5人の管理職を誕生させた。市長になったら、助役は二人となると思うので、女性の助役を就任していただく。女性の感覚を行政に生かしてもらえたらありがたいと思う。率はいろんな委員会、審議会があるが、半数近い３０－５０％位の女性の参加をお願いしたいが、女性の方がしり込みしちゃうということで、何分ご協力のほどをお願いしたい。

　酒匂：現実には男女平等とか男女共同参画といいながら、根強い男性女性の役割分担のような考え方が支配的だと思う。そういうことを学習活動で改めながら、女性の参画を広げる中で切り開きながら、次第に参加の率を高めていきたい。クォータ制と言っても、スウェーデンでは議員も二分の一が比例区などで順番に、従って議員も半数は女性という現実になっている。そういうことを目指しながら、学習を広げて同時に、年次を追って職員の採用にしても審議会の委員にしても、極力、女性の参加を広げていきたいと思う。

　清水：市民レベルで言えば、女性が半数を占めているから女性の参画が半数以上になることを目標にする。全ての審議会や委員会において女性の参画を求めていく。大事なのはモデルとなるべく職員の幹部の方が、なるべく女性で占めていく方向をとることだと思う。新しい街の中では、幹部職として女性が活躍できること、これが女性の一つの旗印となるように努力したい。

　末木：旧田無市市も旧保谷しも、女性議員の比率はおそらく日本で一番多い。そういう意味ではもう案外実施時期に移っているのかなと思うが、私は基本的に男性とか女性とか意識しないほうがいいと思う。意識するからそういうことになる。力があるものは男性女性など関係無く仕事をしてもらえばいい。それが基本だと思っている。そうかと言って現実の問題の中で女性が若干差別を受けている面がある。それは現実の問題として、女性センターを作ったり、女性の行政に参加できる体制を作っていくシステムが重要だと思っている。基本的には、女性とか男性とか全く意識しないでそれぞれの仕事をやってもらうということにあろうかと思う。

　横井：質問④西東京市でも、定住外国人の方がいらっしゃるが、「定住外国人の地方参政権について皆様のお考えをお聞きしたい。」ということだ。

　酒匂：税金を納めていらっしゃれば当然、街をどうするか発言し、市政に参画する権利がある。西東京市のたとえば市長選に一票は付与されるべきだと、これは当たりまえのことだと思う。

　清水：地方参政権をいま持っていて当然だと思っている。早く実現したいと思う。

　末木：国家の意思形成過程の中における参政権の問題は、若干疑問がある。地方においては全く参政権与えるのは当たり前だと思っている。地方の中で同じコミュニティの中で同じ税金を払っているわけだから当然だと思っているが、国会の中で最終的には決めてもらうことだと思う。

　保谷：西東京市民として働いて税金を納めていただいている方だ。そういう方に不平等があってはいけない。そういう基本的な考え方からいくと、地方参政権は与えるべきだと思うが、国の方針との関係もあるので話題を呼ぶ。慎重に対応させていただきたい。

　新宮：次は再質問の可能性あり、東町の下田さん挙手を。
　質問⑤「私は市と都の助成で、ホームヘルパー二級の資格をとり、働くつもりだつたが、国の決めた基準は、身体介護4,200円、混合型2,500円、家事ヘルパー1,500円だ。ヘルパーがもらうのは時給900円で、通勤時間は給料に入らない。2時間の家事ヘルパーで、掃除・洗濯・買い物・食事3食分を用意し、30分かけて事務所に帰り、往復1時間。全部で3時間で1,800円。午後同じようにやっても、1日3,600円だ。こんな条件の悪いところで介護の仕事をする気にはならない。どう考えるか。

　清水：本当に大きな問題だと思う。私も看護婦、助産婦だったから介護の現場は直接よくわかる。能力の問題ではない。今までの時代の仕組みが私たち女性が働きにくいことを作ってしまった結果だと思う。でも、待っていられないので、ホームへルパーという介護職を一刻も早く資格を認知してもらうよう、この自治体の中では、料金設定も含めて、地位向上を目標にしたい。

　末木：基本的にはちゃんとした職業として成立する体系を作らなければ駄目だと思う。そうしないから今日のような状況が生まれている。これからそういう制度を作っていきたい。

　保谷：ホームヘルパーも介護保険制度がスタートして、この間の矛盾だと思うが、ヘルパー以外にも問題があると思う。十分確立させていただき、18万都市の介護にしていかなければならない。

　酒匂：立派なことを皆さんおっしゃるが、要は考え方だ。介護を受ける人の権利、働く人の権利を国なり自治体なりが保障していくかどうかが大事。予算が足りなければ市長として国に働きかけて、諫早の水門などに大きな金を使う政治を変えようという動きを、市民のレベルでも含めて要求していく。そのことなしには、人間が人間としてないがしろにされるし、女性でも男性でも働くことが蔑まれるような給料しかもらえない。こういうことを許していいのか。自治体の政治の中で風穴をあけていきたい。

　新宮 : 下田さん再質問を。
　下田：家事は1,500円だ。私、身体介護だけならやる、4,200円だったら。これを決めたのは自民党。家事は1,500円。男女差別も甚だしい。これをどうお考えか。
　新宮 : 時給いくらとなっているのをどうお考えかということでお答えを。

　末木：ホームヘルパーにしても職業として成り立つ制度にしなければならない。最初の料金設定が間違っていると思う。

　保谷：介護であろうと何であろうと仕事に男女の差別があってはいけない。そこにそういう意識が入るとすれば、是正しなければならないと思う。

　酒匂：基本的な方向は、働いている人、介護サービスを受けている人、更に市長、議会等を通して、国にきちんと要請していく。全体を変えていかなければ、しわ寄せを市民同士が嘆きあって悲しんでいるだけでは解決しない。

　清水：介護の現場は、男性も参入できる環境がなければ支えられない。時給1,500円の家事で男性たちが働いてくれるかどうか、胸に聞いてみて。私も大きな疑問をもつ。ホームヘルパーは男性も女性も加わってける職域に広げて行きたい。

　横井：質問⑥「小学校給食の民間委託についてどうお考えか。」

　保谷：小学校給食の調理部門の民間委託は保谷市はすでに4校やっている。4年前の市長選挙で話題を呼んだ。今は、給食についての話題性はゼロになってしまった。もうほとんどご意見として出てこない。という裏は、内容が素晴らしいということ。食器を取り替え、民間委託の給食は味がいい、おかわりをしているという状況で順調に進んでいる。西東京市でも進めていかなければならない。

　酒匂：私は見直すべきだと思う。ただ単に料理を作って食べさせるということではなく、料理を作る過程にも、様々な教育活動として子どもたちが参加する。例えば献立のことを高学年になったら勉強するとか、学校の教育活動としての給食。当然自校方式にしてやっていく必要があると思う。

　清水：コスト面だけ考えると民間委託の方向に走ってしまいそうな行政だとは思う。すぐには実現しなくても、自校方式に戻すべきだ。なぜかというとコスト面だけではないから。阪神大震災のときに、多くの小学校が避難所として使われた。そのとき、いかに公共の施設が頑丈であるかを目で見てきた。水や火の設備が整っていて、避難場所として機能することも見てきた。そういう意味では単に子どもたちの栄養面だけでなく、地域の安全のために、学校施設に調理施設が整っていることは、私たちの命の保障にもつながる。民間委託の方向にドンドン行きそうな今の状態をストップさせたい。

　末木：田無も保谷も今、自校方式だ。田無はまだ民間委託をやっていない。保谷は一部民間委託になっているが、その学校で作っている。民間が作っているか、職員が作っているかだけの差だ。問題はだれが作るかではなく、どんなものを作るか。そういうことを考えて、この政策を実行に移さなければいけない。委託でもいろいろある。ＮＰＯに委託するとかあらゆる市民ができることを含めてやっていかなければならない。

　新宮：質問⑦「新焼却炉は、プラスチックを安全に燃やせるという意見がでたが、ご自分の住む、町内の皆さんに安全なごみ焼却炉建設を提案提案できるか。もう一つは、容器包装リサイクル法を進めるとの回答から、その土地の確保はどうなるか。」

　酒匂：プラスチックの問題は基本的には、製造者、販売者が責任を持って回収するシステムを追求する必要がある。しかし、現実にはそういうものか使われているので、リサイクルのための条例などを作って、なるべくそういうものを買った場合は、あるいは売っている人から余分な市民税を取るというような税制の問題も含めて検討する。
　近くに炉を作るかどうかは慎重に検討しなければいけない。日本ほど焼却炉の多い国はない。どこかストックヤードを作っておいて、いくつかの市と共同で、たとえば川崎、千葉の溶鉱炉を活用することも考えたい。

　清水：プラスチックは燃やさないという回答をしているので、地域での小型焼却は考えていない。ストックヤード及びリサイクル法に供する土地だが、先程前市長さんたちから、土地はある、やるつもりだとの計画の途上にあると聞いているので、もう一度点検して、地域、地域がなるべく早くリサイクルに取り組めるその場を確定したい。

　末木：各町内別に焼却炉を作るのは不可能だ。というのは小さい炉を作れば作るほどダイオキシンを発生しやすいから。ダイオキシンが出ない炉を作るということは、それなりの設備をもたなくては駄目だ。そういうことで柳泉園を計画したわけだから、柳泉園が問題無く運営することが極めて重要。地域の中で自分のところに作りたくないけれど、嫌なものは他所に持っていこうというのは困る。これはいけない。今後は、地域の中でセンターを作るなど努力する必要がある。

　保谷：プラスチックの焼却炉のある柳泉園は東久留米市内にあり、東久留米市民の皆さんにご心配をかけているのは事実。ハイプラの処理方法が非常に困難を極めている状況で、いろんな処理方法があるが、まだ軌道に乗っていないのが現実だ。将来的には中間処理を東久留米市に全てまかせるのでなく、構成市がそれなりの負担をもち、役割分担をしていく必要がある。土地の確保とか困難はあるが、オンブにダッコはできない。金さえ出せばいいというものではないと思う。

　新宮 : 青木さん再質問は。

　青木：質問の趣旨がちゃんと読み上げてもらえなかった。私の質問は、新焼却炉は安全だという話がでたので、世間一般では、どんな焼却炉でもダイオキシンがでる。今回の安全だという根拠の元になっている実験は、生ごみを少なくしたり、プラスチックやゴムなど燃えやすいものをたくさん入れている。そんなに安易に安全だというのは、自分の問題として考えていないのではないか。だから皆さんが、ご自分の町内の人たちに、焼却炉は安全だ、ここに持ってきて安全だと言えるのかどうかということをお聞きしたかった。

　清水：とても言えない。小型焼却炉を地域に持ってきてそれが安全だとはとても言えない。

　末木：同じだ。小型の焼却炉を地域にもってきたら、ダイオキシンを発生させる元になる。
　それなりにちゃんとした設備が整っていなければ駄目だ。そういう意味でわれわれは努力してきた。もう一つは、ハイプラスチックの処理の問題は、溶鉱炉などで燃す政策、油化に還元する政策があるが、なかなか確立していない。これからできていくだろうが、今、
　できているのは、溶鉱炉の中に、原料として吹き込むことには成功している。順次開発されていくだろう。

　保谷：ハイプラを燃やすことがすべてだとは思わないが、現況の排出されるごみ処理、単なる埋めるのでは、最終処分場があっという間に一杯になってしまう。現在の方法で焼却はやむを得ない。ただしその性能はしっかりしていなければならない。住民の皆さんにご迷惑かけるわけにはいかない。まして小型焼却炉は論外。本来ごみは自区内処理、自分の自治体で処理するのが本当だが、三市で役割分担していかなければならない。

　酒匂：青木さんのご質問は、柳泉園でいま燃やしているような炉を仮に近所で作ることができるかどうかということだと思う。私はできない。柳泉園で燃焼させることも含めて見直していき、現在比較的安全だと言われている溶鉱炉を使って燃す方向を模索する必要があるのではないか。その間はストックヤードなりに蓄えておき、いくつかの市で共同で、いま使われている溶鉱炉などを使って燃す。それ以前に、地方分権なので、市独自の税制作って、ペットボトルなど売り買いするとその消費量については税金をかけるような方法を使ってでも減らしていく。

　新宮 : ご質問とお答えが違っていたとしても、それが、回答なのでご了承を。

　横井：質問⑧芝久保の高橋さんのご質問。特別職の問題である。「助役、収入役などの特別職の二人制をする考えがあるか。また旧田無市にあった特別職の常勤監査委員を廃止する考えがあるかどうか。」をお聞きしたい。

　末木：特別職については、助役は2人制にしたい。田無から一人、保谷から一人、現状の中では選任したい。何年かすれば別だが、最初は大事。公平性を保つ元になると思っている。保谷さんの方から女性の登用の話が出たが、これも検討を視野に入れながら、十分に人選していきたい。常勤監査役はおきたいと思う。

　保谷：助役は2人制。一人は女性の助役を誕生させていただきたい。常勤監査役は18万人になるが必要無いと思う。

　酒匂：助役はやはり二人は必要だ。それぞれ保谷・田無に熟知した人になっていただく必要がある。監査役はむしろ常勤ではなく、市民なり議会なりから年度毎に選ばて、市民に報告し合うオンブズパーソンのような人を置いたほうがいいのではないかと思っている。

　清水：助役の数についてはまだはっきり二人とは言いきれない。なぜなら役職が増えることで負担が市民にかかる。どうしてもいるだろうということになれば二人と言う可能性もある。ただし助役は公募で求めたい。常勤監査はシステム上、なくすわけにはいかないのではないか。ただし内部監査だけでは不充分だ。東京都のように外部監査を導入して、客観的な財政を見直してもらう。これが私が求めたい自治体の財政業務だ。

　新宮：質問⑨「末木氏は36m道路は環境アセスをクリアしていると言われ、保谷氏は環境に十分配慮されていると言われたが、この道路のアセスは旧条例により行われたもので、昨年作られた新条例はクリア出来ないということを知っていらっしゃらないようだ。この点どうお考えか。」お二人にとなっているが、全員にお答え願う。

　保谷：東京都施行の調布保谷線。36mというが、環境施設帯20mを含んだ道路だと思っている。将来性を考えた場合は西東京市の街づくりに非常に効果がある道路だ。条例はご指摘の通りだが、話し合い等を行い、保谷市にできる保谷市の道路なので、市民の皆さんの声を十分聞き、市民に役立つ環境アセスも含め、実行していただきたいと思っている。西東京市からも積極的に東京都に働きかけさせていただく。

　酒匂：条例にかかわらず凍結する考えだ。(拍手)
　新宮 : 拍手はなしにして。

　清水：道路行政は大きな問題を抱えている。もう一度西東京市民の目で見直していきたい。

　末木：私はこれに参加する前に、アセスはクリアしているのかと聞いたら、クリアしているということだったから先程そう申し上げた。実は3・3・3号線はクリアしない。アセスをクリアしない限り実行は困難だと思う。

　横井：質問⑩地域の活性化について、保谷町の小林さんからのご質問。「中心が田無になるように思う。多分再開発は田無南口が優先されるのではないか。保谷、特に私どもの商店街が後回しになると思う。一時しのぎの活性化という補助金では解決できない。将来を考え、商店街がシャッター通りにならない様、どういう方法が良いか。これは私どもの商店街だけでなく、多くの商店街が抱えている問題だ。」

　酒匂：大型開発が計画に入っている、例えば保谷駅南口再開発に100億円以上が予定されているが、そういうものは必要最低限にとどめる。各商店街も含めて、地域の生活基盤を良くしていく建設事業に交付金を充てる。そのことを通して、地域内の経済を活性化させ、商店街もその中でどうしたら活性化できるかを考えていきたい。現在、田無北口の開発のおかげで、東伏見など行きましても、平日でも商店街はほとんどシャッターが下りている。今日は定休日かと聞いたら、違うと。田無が開発されて、皆お客は向うに流れて、こちらはこうだと。青梅街道の辺りでもそうだ。いまやこの街は死んだ、と私は直接言われた。そういう状況は避けたい。

　清水：ご質問の方の再開発のイメージが私にはわからないが、私個人としては、もう大型店舗を呼びこむ再開発は止めて欲しい。私も一零細の商店の娘で、今からこそ高齢者が地べたを歩いて買い物できる街づくりが求められているのに、どんどんと不自由になってしまう。エレベーターで上がらないと買い物ができない、こういう時代になってしまった。再開発と言っても残すべき道を残し、人が行き交うことができ、危なくない買い物ができるというごくごく当たり前の意味での再開発、そういう街づくりを目指したいと思っている。大型店舗の導入という意味では私は慎重になってしまう。

　末木：再開発と言うのは本来、その街の安全を保つために行う。たとえば田無駅前北口は、ご承知のように全く駅前広場がなくて、電車が衝突事故を起こしたときに、救急車が動けなくなってしまった。こういうことを感じて、再開発に取り組み、今は安全な街になった。だから再開発は街の安全を基本に考えるべきだ。地域の商店街はどうしても活性化しなければいけない。なぜかというと、高齢化社会になれば、お年よりは遠くに歩いていけない。だから地域の商店街を活性化させる。地域の商店街をどう生かしていくのか、これがこれからの街づくりの中心になる。例えば保谷駅の南口は非常に危険。危険な所をどう整備していくかについては、これからの大きな課題だ。田無駅の南口については、今、考えていない。

　保谷：再開発は、地域全体を考えなくてはならない。保谷駅南口は、都道2・3・3号線は殺人道路と言われている状況だ。体を横にして買い物している状況を見れば、どなたも危険性は認識があるわけだ。あの駅前道路をなんとかするために、コミュニティ道路化するために、3・4・9号線を含む13号線を含んだ再開発という考えを持っている。今、0.7haだが、あのままでは良いという方は一人もいないと思う。西東京市施行で進めたい。

　新宮：質問⑪「図書館を充実するか。人的且財政上について。」お聞きしたい。

　清水：図書館や学校図書室は大事なところだ。建物を建てるよりは、文化に、人的にも財政上にも多くお金を割くべきだと考えている。

　末木：図書館は従来の考え方と変わってきた。いまは本離れがしているので、本に親しむのが重要。そういう立場に立って図書館行政をやっていきたい。

　保谷：活字に親しむ若者が減ってきている悲しい現実を見ると、図書館がそういう人たちを引きつける建物でなくてはならない。一つの案だが、横浜ではサロン的な意味合いがあって、ゆっくりと本を読んでいる。そういう図書館行政がこれから必要だ。それには財政的にも人的にも投入するのは当たり前であると思う。

　酒匂：従来から両市とも図書館を大事にしてきているが、更に加えて、自治体の情報公開の場として、様々な資料をいつも市民に提供することがひとつ。それと、いま子どもたちが読書する場、学生が勉強する場がないので、使わざるを得ない。学生たちの勉強する場を別に作ることを併せてやっていきたい。

　横井：質問⑫最後は東大原研跡地の問題。「新市基本構想にある東大原研跡地に予定されている公園づくりにつき、次の2点から非常に重要な施策と考えるので、具体的な取り組み方を明示してほしい。(1)街づくりに、大人も子どもも各々の立場で夢を語り合い、参画できる可能性のある場として。(2)田無・保谷の原郷(ふるさと)の一つとして、また、新たな自然を創出できる場として(周辺施設との一体的活用の可能性も含む)。」

　末木：東大の原子核研究所の跡地は43,600㎡。13,000坪の広い土地。これを新市の記念公園にしようと言うことだが、問題はどういうものにするかである。私は行政が提案しないで、とにかく住民からいろんな意見を聞いていく。新たに最初から住民参加で計画を作り上げていく。皆さんがいい公園になったなあといわれるものを作り上げていきたい。

　保谷：西東京市誕生の中で目玉事業だと言える。あれだけの東大農場を横に控えた立地条件の良い場所だ。東大の方も、合併を条件に待っていただいている。新市計画の中でも、公共緑化の推進に200億円の財源を確保している。そういう意味でやり直しのきかない公園になるはずだ。従って、基本原則の市民の皆さんに参加していただいて、西東京市にない公園を目指したいなと思っているのでご協力をお願いしたい。

　酒匂：私は少し違った意見をもっている。確かに公園は必要だが、田無・保谷とも(多摩)27市の中で、最下位または下から3、4番目という位公園が少ない。27市の平均が大体5㎡(1人あたり)位だが、保谷は0.42、田無が1.21位だ。あそこに造っても実際はなかなか使えない。近くに公園がないところが多い。合併記念公園は必要だが、あれだけでいいのか。むしろあの予算をいくつかに分けて、近くに全然公園がないところにこの際つくる。あそこは割に安く手に入るいということで、とりあえずあそこを買っておいて、多少切り売りしてでも、そのお金で別のところに造ることも含めて考えていきたい。

　清水：ユニークなご意見の後で困った(笑い)。私はご質問者の気持ちは良くわかる。記念公園といっても、まだ、議会でも市民の間でも論議されていないのだから、市民参画をしながら、田無・保谷の自然環境を増やしていくというご質問者の気持ちと同じだ。ただ、もう一つ、ここの地域の方と話したことがあるが、土壌のことを心配していらっしゃった。もちろん核研という名前から連想するわけだが、どういう公園であっても、土壌の安全性を確かめてほしいという願いを集会でも直接伺ってきたので、新市になって取り組むときに、この場合は東大核研跡の土壌の安全性をはっきり評価してもらってから、それから使い方を、と思っている。

　新宮 : 再質問は簡単に。
　田中：新しい街づくりを具体的にどう進めるかを一番端的に示せる可能性のある場所だと思う。大きなところで、東京都全体に向けて、全国に向けて、西東京市はこういう街づくりをするのだということを具体的に示せる可能性がある場所だと思うので、私は実は「みんなの森公園を創る会」を始めようとしているが、市民参画、子どもも含めて、先程酒匂さんからお話があった谷戸公園のワークショップ、子どものワークショップ私させていただいたが、子どもを含めた参画を得ながら、私は良好な自然をあの場所に創出する、市街地において新しく創る、そういう街づくりをするのが西東京市だということを示していただきたい。具体的に進め方があればお聞かせ願いたい。

　保谷：新市計画の中で、公共緑化の推進に200億円の財源が計画されている。その中の半分近い数字がこの原子核跡地の記念公園になるわけだが、その他の公園も緑地を保全する。旧市では、土地の提供があっても買えなかった。合併という事業の中で、新しい緑地を購入する可能性がでてきたということで原子核跡地も含めて、西東京市全般で緑化の創生を図っていく考えだ。大事な事業なので皆さんのご意見を拝聴したい。

　酒匂：新しい市の姿がどうあるべきか。一点に大きな公園があっても他のところは一人あたりの公園面積が小さな座布団くらいだ。私は身近なところに公園を作ることを重視したい。当面国から安く買っておいて、子どもたちが大勢遊べる「はらっぱ」にしておいて、各地域ごとに公園をどうするかという論議を重ねて、ここに必要とか明らかになった段階で、切り売りしてそちらに公園を作るというくらいしたたかにやりたいと思っている。

　清水：子どもたちを含めてワークショップをしながら、最終的には今のまま野っ原の方がいいという結果になったとしても、世代を超えて自分たちの街づくりに参加していく機会をこの公園で使っていけば、おっしゃるように新しい街づくりの出発点になると思う。

　末木：明治薬科大跡地に作ったせせらぎ公園の例のように、これは私が作ったわけだが、最初から本当に市民参加でやった。この公園も最初から市民参加でやりたい。今、ご指摘のような意見もあると思う、中には違う意見もあると思う、そういうものを全部取り入れて、住民合意の上で素晴らしい公園にしたい。基本的には緑を増やしたい。私は私の夢を持っている。一角に、結婚したから記念樹を植えたい、子どもが生まれたから記念樹を植えたい、という記念樹の公園を作りたい。やがてそれは林になるだろう。そういう夢があってもいい。いろんな意見があると思うから、そういう意見を取り上げながら、この公園を作っていきたい。

　新宮 : 時間の都合上、質問にお答えいただくのはここまでとする。質問用紙は40枚位でまだ後が残っているが、申し訳ないがここではできないので、他の機会にお願いしたい。

　まとめ
　柳田 : それでは最後のまとめに移る。時間が無いので30秒、ほんとにひと言ずつ、お願いする。

　酒匂：田無で28年。子どもを育て、年寄りを看取ってきた。今、20年位前と比べても環境が悪くなり、子育ての環境も、高齢者の暮らしにも非常によくない。だからなんとか明るく育ち、元気に暮らせる元気に老いるそういう街をもう一遍作りたいと思っている。

　清水：こういう機会があって助かっている。私残念ながら保谷の隅々まで知っているとは言えない。でもこの機会に見せていただいて、ああのどかな街だなぁ、と思うところがたくさんある。失ったものは取り返せない自然がある。いま、失ってはいけないものを大事にして、より良いものを合わせて、いい西東京市を皆さんと一緒にと考えているので一緒に努力しましょうと呼びかける。

　末木：とにかく、両市の市民が一つの市になったのだから、この融和を全力をあげて、まず最初にやりたい。そして同時に、この街を、まさに住民自らが作る街にしたい。これが私の夢だ。これはできる。市民の皆さんが大いに発言し、協力し、現実に参加する。そのことでいい街は必ずできると思う。やり遂げてまいりたい。

　保谷：念願だった両市の合併が成立したわけだ。成立するまでに、説明会などやらせていただいたが、それにかわり、市長選がスタートということで、これだけの皆さんが関心を示していただいたということで、西東京市、皆さんと共に作っていきたい。それをお約束させていただいて感想とさせていただく。

　柳田 : どうもありがとうございました。過酷な3時間30分だったと思うが、私どもいろいろな分野についてお話を伺うことができ、18日の投票の一つの判断材料と皆さんしていただけたかと思う。最後に先程カンパを集めさせていただいたが、30,439円いただいた。ありがとうございました。今日は出入りがあって大体250名位の参加が得られた。皆様のご協力を大変感謝する。
　では最後に、今日の予定者4名の方に、皆さんで感謝の拍手を差し上げてください。
　どうもありがとうございました。(拍手)　頑張ってください、皆さん。それでは閉会にさせていただく。

　(了)

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